東京都中央区銀座のクリニック 銀座藤井クリニック 【美容皮膚科・医療レーザー脱毛・ケミカルピーリング・アンチエイジング他】
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医療脱毛の広告でよく見かけるウソ

 医療脱毛の広告でよく見かけるウソをまとめてみました。

ここ2.3年、医療脱毛ブームを受けて、雨後のタケノコのように新規の医療脱毛のクリニックが次々にオープンしています。残念ながらその中には「お金さえ儲かれば人をだましても構わない。」という金儲け至上主義の悪徳クリニックも一定数存在します。そういったクリニックは医師以外が実質的オーナー(院長は単なる雇われで何の決定権もない。)であるケースが非常に多く、医師ではない彼らのマインドには医師であればだれもが知っている(ヒポクラテスの誓い)の理念もなければ、普通の医師であれば誰もが当たり前に持っている(医の倫理、医者魂)はありません。院長/施設管理医師がホームページに顔出ししていない(顔を知られるとまずい何らかの裏事情がある場合が多い。)、これまでの医師としての経歴や所有資格(学位、専門医など)、業績(執筆論文、学会発表歴、受賞歴など)をきちんと載せていない、ひどい場合は院長の名前すら載せていない、エステサロンのような設えのホームページ/ランディングページのクリニックは要注意です。(クリニック名もおよそクリニックとは思えないエステサロンのような横文字の名前がついていることが多い。)つい最近、中国製のニセモノ(1台20万円程度の外側だけ医療レーザー脱毛マシンを模倣したおもちゃ。)を使用していることがばれて話題となった某大手美容クリニック【(脱毛 偽物 中国製)で検索】などはその最たるものと言えるでしょう。(本物の医療レーザーマシンは1台1000万円くらいします。)また、エステで使われている医療機器の認可を受けていない1台100万円程度の安い光脱毛(IPL)マシン(IPLはレーザーではない)を使用して医療レーザー脱毛ではないのに(医療脱毛/永久脱毛)を謳っているクリニックもあります。当院に通院中の患者様の中にもそういう悪徳クリニックの被害に遭われて、紆余曲折あってようやく当院にたどり着いた方が、少なからずおられます。ご本人も金銭的、精神的に大きなダメージを負い、深く後悔されておられます。もちろん、当院の治療に特別な優位性があるなどとおこがましい事を言うつもりは毛頭ありませんが、少なくともこれは明らかに医学的にウソ(エビデンスに極めて乏しい)、あるいは素人の方を明らかに意図的に誤解させるような表現だと思われる広告内容のものをいくつかピックアップしてみました。この情報が皆様が悪徳クリニックの被害防止と正しいクリニック選びの一助となれば幸いです。(自己のクリニックに誘導する目的で記事を書いているわけではありません。クリニック選びの際は、ご自身で充分に吟味してください。)

Q1 蓄熱式レーザーは毛周期に関係なくできるので最短5か月で脱毛が完了する。
A.明らかなウソです。蓄熱式でもショット式でも(各々のレーザーが対象とする領域が異なるという仮説がことさらに強調されていますが、仮に、蓄熱式は毛母細胞+毛乳頭ではなくバルジ領域をターゲットとしているという仮説が正しかったとしても)結局は活動期の毛のメラニン色素に反応して脱毛を行うという原理原則は変わりません。(要約すると、レーザーは生えている毛にしか反応しない。)従って、毛周期を無視して短期間で頻繁にレーザーを照射したからと言って5か月で永久脱毛が達成できる事はありません。また、蓄熱式が対象としている(という仮説にすぎない)バルジ領域にレーザーを当てることで、毛周期を短くできるという医学的な事実は存在しません。少し考えればわかることですが、毛周期というのは人体のメカニズムそのものですから、レーザーを当てる事だけでそれを人工的に短くしたり、長くしたりすることは医学的に不可能です。例えば手術後の傷がふさがるのに最低1週間はかかり、その治癒期間を人工的に極端に短くする方法は存在しないのと同じことです。また(脱毛完了)の定義が(永久脱毛達成)という意味であれば毛周期を考慮すれば5か月では最大でも3回までしか施術できないので、1回あたりに33%以上の毛母細胞と毛乳頭を破壊しなくてはいけない計算になり、レーザーに反応できる活動期の毛の割合(毛母細胞全体の10〜15%程度、最大でも20%。しかもそのすべての毛がレーザーに反応して抜けるわけではないので、実測値はさらに低い。)を明らかにオーバーしているので、その点からも明らかなウソだと証明されます。(永久脱毛達成)ではなく、わざと(脱毛完了)という、どういう意味にでも受け取れるあいまいな表現を使ってぼかしている点でも狡猾です。そもそも何をもって(脱毛完了)としているのかという定義そのものを最初から恣意的に明確にしていないため、その点についてお客様からクレームがきた場合、何とでも言い逃れができてしまいます。
Q2 アレキサンドライトレーザーはヤグレーザーやダイオードレーザーと比較すると一番波長が短いので、日本人の肌質・毛質に最も適合したレーザーです。
A.アレキサンドライトが最も日本人の肌(スキンタイプV-W)に合うというエビデンス(科学的に証明された根拠)は存在しません。現時点ではアレキサンドライトとダイオードは(スキンタイプV-W)では、Azinらの(RCT)研究により、全く同等の脱毛効果(P=0.85>0.05と両者の脱毛効果に統計学的有意差なし。)と施術の安全性が示されています。このため、どちらが優れているのか結論を出すにはさらなる研究とデータの蓄積が必要です。→日本人を含むアジア人のスキンタイプであるタイプVとWで両脇でのアレキサンドライトとダイオードでの照射比較研究では統計学的に有意差はなく、同等の効果という結果が示されています。
また、Uweらの(prospective study)研究でも(スキンタイプV-W)の肌の脱毛効果は同等であることが示されており、更にこの研究では施術中の痛みや苦痛は蓄熱式(SHR)ショット式(HR)いづれのダイオードよりもアレキサンドライトの方が強いと証明されています。このため実臨床ではむしろダイオードの方が優れている可能性が示唆されています。
Q3 部位によって脱毛効果を高めるためにも複数の異なる脱毛機を使用している医療脱毛クリニックを選ぶのをおすすめします。
A.全くのデタラメです。体の部位によって最適なレーザーマシンの種類が異なるというエビデンスは今のところ存在しません。また同じ部位に複数種類のレーザーを組み合わせたほうが、一種類のレーザーで施術を行った時よりもむしろ悪い結果が出るという事実がSeyyedらの(RCT)研究で示されています。この研究では、アレキサンドライトとヤグを組み合わせて照射した場合とアレキサンドライト、ヤグ、各々単体の場合とで8週間ごとに各々合計4回照射し、18か月後に効果判定した結果、アレキサンドライト(12ミリスポットサイズ、18ミリスポットサイズ)、ヤグ、それぞれ単体とアレキサンドライト+ヤグで行った場合、これらの脱毛効果に統計学的有意差は見られず(P>0.05)、むしろ組み合わせて行った場合の方が明らかに施術時の痛みが強いうえに濃いしみ(hyperpigmentation)ができる有害事象(危険な副作用)が観察された(P=0.001<0.05と統計学的有意差あり)。とあります。この論文の結果から、むしろ複数の異なる波長のレーザーを組み合わせて施術を行うべきではないという結論になります。(脱毛の効果は変わらないのに、しみが出来るなどのリスクだけが増える。)
オープン当初はマシン一台だったが、その後数年おきに一台ずつ新しいマシンを買い足していく事で、結果的に新旧入り混じったマシンラインナップになってしまったという事はよくある話です。(以前、私が勤務していたクリニックがそうでした。)そういったクリニックではほとんどの場合、古いマシンの空きが出ない様に、お客様はその時点で空いているマシンにランダムに割り当てられ、お客様の側からマシンの指定はできないシステムになっています。(あるいはマシンを指定する場合は別途、高い追加料金を取られる。)その際、運悪く古いマシンに当たってしまったお客様から不満が出ないようするための口実(詭弁)にしているのです。(同じ金額を払っているのにわざわざ性能の悪い旧式のマシンで施術を受けたい人なんていませんから。)
Q4 ヤグレーザーは波長が長いので脱毛力が他のレーザーと比較して最も強い。従って毛が太い男性のひげ脱毛に最も適している。また、肌の色によってもレーザーを使い分けたほうがよい。
A.これもウソです。そもそも波長が長いレーザーの方が体の深部まで届くという事象と脱毛力の強さには直接的な相関関係はありません。このため、ひげのように太くて濃い毛はヤグが最適などというエビデンスは存在しません。ヤグと他の種類のレーザーとの比較に関してはNavidらの(retrospective study)研究でヤグが最も脱毛効果が悪いことが示されています。→
アレキサンドライトと熱破壊式(HR)ダイオードは同等の脱毛効果が見られたが、ヤグの脱毛効果はこの両者いづれにも劣るということが示された。また、いかなるレーザーも特定のスキンタイプ(肌の色)に対して優位性は持たない。(つまり特定の肌の色には特定のレーザーがより高い効果を持つということは医学的に否定されている)従って、アレキサンドライトや熱破壊式ダイオードを差し置いてヤグをファーストチョイスで医療脱毛に使用する科学的根拠は薄い。(太い毛にはヤグが第一選択の科学的根拠は薄い)
上記アンサーに根拠として引用している医学論文はすべてPubMed(米国国立医学図書館付属国立生物工学情報センター(NIH)による医学・生物学文献データベース)に正式な医学論文として登録されている査読(peer review)とインパクトファクター(IF)のある英文の医学学術誌(ineternational medical journal)に掲載されているものであり、インターネット上にあふれている、誰が書いたのかよくわからない、信憑性に乏しい三文記事や、個人ブログなどでの一個人の体験談、単なる医師一個人の意見や感想などではありません。(医学誌に発表済みの公式データの裏付けがないものは、例えその分野の有名医師や学術団体が言った場合でも、必ずしも医学的に正しいとは限らない。アカデミックの世界では有名医師の個人的意見(含専門委員会報告)をexpert consensusと言い、最もエビデンスレベルが低いとされている。)


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